音楽の形態により、天と地と人との調和というイメージを引き出す──樹重奏

2019.09.24

「山果公司」の秘境のような農地には草が生い茂り、眺めも見事です。草生栽培を採用しているので、生態は共生関係にあり、果樹園には例えばトンボ、アカホシテントウ、キイロスズメ、ヨナグニサン等の数多くの昆虫を目にすることができ、センザンコウやフクロウさえも出没します。さらさらと流れる川の傍らでは、ユカンだけでなく、ローゼル、コーヒー、ビート、ウコン、ショウガ、ニンジン、カボチャ、シロウリ等の多様な植物が栽培されています。そして、高木、低木、草本植物及びつる植物等が同じ空間の中において異なる高さで生長することで、「三層立体耕作」の様相を見せています。

「山果公司」創設者の范源龍は以前、外資系企業でアジア地区副総裁の職に就いていました。長期にわたる高ストレスの職場環境の下で出張のために絶えず駆け回っていましたが、2008年に健康に異常が現れると身体を養生することに注意を払うようになり、この時に青緑色の「ユカン」を知りました。小さな小さな実であるけど、その味はとても豊かです。口に入れると最初は口当たりがよく、酸味、苦み、渋みが同時に湧き起こり、それに伴い甘くなっていきます。唾液の分泌を促して喉の渇きを潤すだけでなく、食事療法としての効果も兼ね備えています。また、「インドの聖なる果実、命を救う果実、緑のダイヤ」という評判を獲得しているだけでなく、WHOからも栽培を推奨する健康植物として取り上げられています。

農法と耕作方法からブランド名が誕生

范源龍はユカン酵素の長期摂取により体質に大きな改善がみられることから、これを普及させたいと思うようになります。2012年に彼と妻は苗栗・銅鑼で約8分(約2347坪)の土地を借り、土地利用承認の後に、ユカン等の各種作物の栽培に着手しました。よい作物を育てるため、家族はいたる所で様々な農法を学び、「酵素農法」(Eco Enzyme Farming)に落ち着きました。農薬・化学肥料・除草剤を使用しないので、本来の土が持つ力と生物に影響を与えません。天然の果物の皮や野菜の葉を発酵させた液体を撒き、維持や調整を行うことで土壌を活性させ、土を蘇らせます。植物は十分な栄養をとることができ、動物にとっては安心できる場所となります。

二代目が故郷に戻った後に「山果公司」を設立し、父親世代の人達と共に力を注ぎました。市場の変化に考慮しブランドを立ち上げることを決定しましたが、ブランドに関して何もわからないので、2016年に「TGAブランド指導プラン」に参加しました。数多くの提案の中、「Victor Branding Design」の提案のみがユカンの果実に焦点を当てるだけでなく、自然農法の本質にも着目したことから、山果公司から好評を獲得し、提案が受け入れられました。「Victor Branding Design」は、巧妙な「三層立体耕作」を音楽における「三重奏」と結びつけました。三重奏の英語は"trio"で、また"three O"と同音異義語でもあり、この3つのOはOriginal、Organic、Orchardという果樹園における栽培法を表わし、「山果公司」の理念である食物の「実の味」の追求に呼応します。更には豊かな木々の揺らめき、天と地と人との調和と共鳴等の素晴らしいイメージを含んでいます。

余味回甘シリーズの開発 製品に対しプラスチックではない包装材を使用

山果公司とVictor Branding Designの提携では、完全天然で身体に有益な原料を使用した酵素シロップ、フルーツパウダー、プロバイオティクスパウダーを含む、ユカン使用製品である「余味回甘」シリーズを開発し、世に送り出しました。また、食材取得の難しさ、作業にかかる多くの手間、度重なるコストの上昇等の数多くの挑戦に挑みましたが、製造工程において食物の栄養の保持や更に容易な吸収方法を堅持しました。

Victor Branding Designとの討論の結果、FSC森林認証紙を採用しました。(これは、二次林や人工林、熱帯雨林や原始林ではない樹木がもととなり、そして遺伝子組換えではない樹木のものです。また、1本伐採したら4本植樹することが求められています。)「地球の肺」を維持するため、地球温暖化に対抗し、元からいる生物の生息地を守ります。印刷においては自然環境で完全に分解する大豆油インキを採用し、また包装にはプラスチックではない一体成形容器を採用しています。環境保護への信念は、包装材に対しても徹底的に発揮しています。

「山果公司」は、「TGAブランド指導プラン」は小規模またはブランドに対する知識を持ち合わせていない製造業者が試しに参加するのに非常に適していると考えています。各段階の作業において、デザイン会社が観察と分析を行うので、ブランドに対する深い理解や鋭いインスピレーションを得ることができます。また、計画には一定の期限があるので、進度に基づき、必然的に豊富な成果を得ることができます。